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第10回[平成24年度]

  募集要項 受賞者紹介 授賞式の様子 賞の趣旨 受賞者の選考について  

野原 拓朗

南砺市立井波小学校 6年

研究の内容

セミの研究

プロフィール

 セミの羽化の神秘さに感動して以来6年間、セミ一筋に研究を続けている。大量のデータを集めて整理すれば新しいことを発見できる喜びを知り、セミと環境との複雑なかかわりにせまろうと一生懸命に努力を続けている。「ぬけがらはセミが生きた証」の名言がある。毎日、自然の不思議に出会うことがうれしくてたまらない。

受賞理由

 6年間にわたる定点観察で得られた膨大なデータをグラフ化することにより「アブラゼミは雄が雌より先に羽化する」、「年による羽化数の変動はアブラゼミとツクツクボウシは大きいがニイニイゼミは小さい」など独自の発見をした。3375個ものぬけがらの資料を集め、そこからデータを引き出した粘り強い努力には敬意を表したい。今後、データの解析技術を高めて、さらに新しいことを見つけ出していくことを期待する。

大田 孝恵

富山市立大沢野小学校 6年

研究の内容

大豆が成長する条件をさぐる

プロフィール

 身近な作物「大豆」について6年間、様々なテーマで研究を続けてきた。味噌や納豆が菌の力によってゆっくりと作り上げられる様子、植物が何ヶ月もかかって成長し実をつける様子など、“成長”の不思議に惹かれ、結果が見えてくるまで気長に待てる人。今日も畑の植物たちに、喜々として向き合っている。

受賞理由

 大豆から豆腐や味噌、納豆ができることを体験し、実験条件によって素材が異なる反応を見せてくれることを楽しむうちに、微生物の力の大きさに気づいている。また、栽培条件を変えたダイズの成長実験からは、成長量のみならず根粒の量にも差が出ることを見いだしている。微生物による変化、植物の成長、いずれも時間のかかる反応であるが、長期間粘り強く記録を重ねる努力と結果を科学的に読み解いていく姿勢が評価される。今後も研究を深め、「大豆は畑の肥やし」と言われる理由にもせまってほしい。

野ア 弘晃

富山市立南部中学校 2年

研究内容

バウンドしたボールの回転方向が変わるメカニズム

プロフィール

 瞬間的な変化も見逃さない鋭い感覚の持ち主。発想を形にすることが楽しく、自作の実験装置を巧みに操り論理的に思考しながら課題解決に挑んでいく。科学のおもしろさを分かりやすく人に伝えるプレゼンテーション力にも磨きをかけている。

受賞理由

 コマのように回転させたボールを垂直に落下させ、バウンド後に回転方向が反転する条件とそのメカニズムを論理的にかつスマートに考察している。回転を加えて落下させられる精密な装置を製作し、高速撮影ができるカメラを組み合わせて、精度の高いデータを得ている点が高く評価できる。柔軟な思考力と創造力をさらに発展させて、今後の研究に挑んでいくことを期待したい。


富山市科学博物館
作成  2013-02-08
最終更新  2013-02-08
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