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流星とは?


あなたは流れ星をみたことがありますか?
ぜひこのページを参考にして美しい流れ星と出会ってください。



流星ってなに?
 直径1mmぐらいの砂粒のような粒子が地球の大気に突入して、高さ約100kmで発光します。このときの光をわたしたちが地上からみて、「あっ、流星だ」というわけです。



「流星」と「いん石」のちがいは?
 「いん石」というのは、大きな石のかたまりなどが地球の大気と衝突したときに、その一部が地上まで落ちてきたものです。「いん石」が落下するときにときどきあかるい流星がみられます。ただし、あかるい流星(特に火球といいます)がみえたからといって、どこかに「いん石」が落下しているというわけではありません。



流星はいつみえるの?
 晴れている夜ならいつでもみえます。ただし街中よりは、山の上などの空の暗いところの方がより多くみえます。普段の夜だと1時間に数個しか流星がみられません。しかし、年に2,3日流星がたくさん飛ぶ夜があります。



なぜ流星がたくさん飛ぶ特別な夜があるの?
 こんな夜は、星空のある一点から四方八方に流星が飛ぶようにみえます。というのは、宇宙空間に流星のもとになる粒子の流れがあって、この流れと地球の通り道が交わるときにこんなふうに流星が飛ぶのです。この点のことを放射点といいます。そしてこのような一群の流星を「流星群」といい、放射点のある星座の名前をとって「○○座流星群」とよびます。流星群の流星が多くあらわれる夜は年に数日あって、1月4日の明け方(しぶんぎ座流星群)、8月10日から14日にかけての夜半すぎ(ペルセウス座流星群)、12月13日・14日の夜(ふたご座流星群)などがあります。




流星がみたいんですけど・・・
 流星をみるのに特別な道具はなにもいりません。流星群の流星が多くあらわれる夜に、できるだけ空の暗いところへ行きましょう。そのときに、アルミマットを敷いて座ったり仰向けに寝転んだりすると、楽な姿勢で長時間空を見上げることができます。夏は虫よけスプレーなどがあるといいでしょう。また、夏でも夜明け前はかなり涼しくなります。上着を1枚持っていくとよいでしょう。夏以外の季節でしたら、防寒用品を必ず持っていってください。
 みるときには、放射点を中心に空の広い範囲を眺めてください。ある一点をみつめる必要はありません。流星はいつどこにあらわれるかわかりません。ドキドキワクワクしながらみてください。また、街灯や月明かりなど、明るい光が直接目に入らないようにしましょう。



どんな流星群がありますか?
 主な流星群には、次のようなものがあります。2019年(含む2018年12月)の予測もあげておきます。参考にしてください。


流星群の名前みえる日1時間あたりの個数条件 みえる時間みる方向
ふたご座流星群2018年12月13日〜15日50個 一晩中東(夜半前)〜全天
しぶんぎ座流星群2019年1月4日30個ぐらい 夜半過ぎ〜明け方
こと座流星群4月23日3個ぐらい × 夜中〜夜半過ぎ北東〜南東
みずがめ座η流星群5月6日10個ぐらい 明け方東〜南東
みずがめ座δ流星群7月30日5個ぐらい 夜半過ぎ〜明け方東〜南東
ペルセウス座流星群8月12日〜13日30個 夜半過ぎ〜明け方北東〜全天
オリオン座流星群10月21日10個ぐらい 夜半過ぎ〜明け方東〜南
おうし座流星群11月上旬3個ぐらい 一晩中
しし座流星群11月18日3個ぐらい × 明け方
ふたご座流星群12月14日〜15日20個 一晩中東(夜半前)〜全天

*個数は予測値です。もしかすると表の数よりたくさんみられるかもしれませんし、逆にほとんどみられないかもしれません。
*条件は主に月齢(月明かりの有無)によります。月明かりがあると流れ星の見える個数は少なくなります。




おすすめの流星群は?
 ペルセウス座流星群が、一番のおすすめです。夏休みやお盆休みの最中ですので、明け方までみることができます。夏でも明け方は冷え込むことがありますので、長袖の服を着るなどしてください。また、蚊がいる時期です。虫よけなども用意してご覧ください。
 このほかにも、しぶんぎ座流星群ふたご座流星群がおすすめです。真冬の夜中に外へ出てみることになるので暖かい格好でご覧ください。



話題になったしし座流星群がみたいのですが・・・
 しし座流星群は、2001年には雨が降るように流星があらわれました。しかし、母彗星が遠ざかったため、今後は残念ながら雨が降るようにみえることはないと思われます。



ご注意! これは火球ではありません
 下の写真をみてください。火球(たいへんあかるい流星)が写っているようにみえます。


1999年3月13日19時20分45秒(露出45秒)
富山市天文台にて 天文台職員撮影

 これは火球ではありません。正体は、イリジウム衛星という携帯電話のための人工衛星です。この人工衛星が、太陽の光を反射して数秒〜数10秒間あかるくかがやくことがあります。もっともあかるくなるときで、-7〜-8等(三日月ぐらいのあかるさ)になります。この現象は、日没後約2時間と日出前約2時間のあいだみられる可能性があります。
 もし、火球かな?と思われるものを目撃されたら、富山市天文台までお問い合わせください。

German Aerospace Center(DLR)ホームページ
イリジウム衛星の予報です(英文)

富山市科学博物館富山市天文台
作成 1997
最終更新日 2018-10-18
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