キリギリスの仲間

 秋に鳴く虫の仲間は、大きく分けてコオロギの仲間とキリギリスの仲間の二つに分けられます。コオロギの仲間の方が良い声のものが多く、人々に好まれるのもスズムシ、クサヒバリなどをはじめとしてコオロギの仲間のようです。しかし、鳴く虫のもう一方の仲間キリギリスの仲間にも特徴的な鳴き声を持ったものがいます。また、姿形はこちらの方が大きく眺めて楽しむのには良いようです。さて、鳴き声の方ですが、ギーッチョンと鳴くキリギリスは秋の虫というよりは夏の虫で暑い原っぱで良く鳴いています。スイーッチョンと鳴くのはハヤシノウマオイ。ハタケノウマオイという種類もいますが、富山では見ないようです。あたりかまわずジャーと大きな声で鳴くのはカヤキリで、草丈が高い草原に住んでいます。山手の方へいくとエゾツユムシがツーツーツキキッと鳴いています。その他ササキリ類やツユムシ類は種類も多く数も多くいるのですが、鳴き声がシリシリとかツツッとか目立たないので気付かれないようです。


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