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| とやまと自然 第20巻 夏の号(1997年) 古洞の森の自然と野鳥たち |
幻想的で静かな古洞池、複雑に入り組んだいくつもの谷、ドングリのなるコナラやアカマツが生える雑木林、シジュウカラやメジロが飛びかう林、天文台のある古洞池の森は、色々な生き物に出会いながら、四季折々の素晴らしい自然を満喫できます。
| どんぐり橋から池を見渡してみよう |
| 林や池で出会う野鳥たち |
ドングリ橋をわたり、池の周りの遊歩道を歩くと、木々の間をシジョウカラやヤマガラ、メジロ、エナガなどの小鳥たちが年中飛びかっています。「ホーホケキョ」、「キーコキーコ」と、春にはウグイスやイカルの声が林に響きわたります。林の中では、夏鳥のキビタキやオオルリのさえずりが聞こえることもあります。「ジ−ジ−ジ−」、ハルゼミの鳴き声は、野鳥よりもよく聞こえ、うるさいくらいです。夜、天文台の帰り道に耳をすませると、「ホーホー」、「キョキョキョ」とフクロウやヨタカの声も暗い林から聞こえてきます。早春から初夏にかけて、古洞の森は野鳥たちでにぎわいます。

古洞の自然は、一度、二度、三度・・・とやってくる度に皆さんを静かに出迎え、楽しませてくれることでしょう。天文台に立ち寄り、四季折々の古洞の自然や野鳥に出会ってみて下さい。
| 古洞でよく見られる野鳥 |
| 場所 | 季節 | 野鳥 |
| 林(遊歩道や 道路沿い) | 年中 | コゲラ(キツツキ科)、ヒヨドリ(ヒヨドリ科)、モズ(モズ科)、ウグイス(ヒタキ科)、エナガ(エナガ科)、ヤマガラ・シジュウカラ(シジュウカラ科)、メジロ(メジロ科)、ホオジロ(ホオジロ科)、カワラヒワ・イカル(アトリ科)、カケス(カラス科) |
| 秋 | 夏鳥として渡来:サンショウクイ(セキレイ科)、ヤブサメ・キビタキ・オオルリ(ヒタキ科) | |
| 秋〜春 | 冬鳥として渡来:ジョウキビタキ・シラハロ・ツグミ(ヒタキ科)、カシラダカ(ホオジロ科)、アトリ・マヒワ(アトリ科) 山地から移ってくる:アオゲラ・アカゲラ(キツツキ科)、コガラ・ヒガラ(シジュウカラ科)、アオジ(ホオジロ科)、ウソ(アトリ科) | |
| 春と秋 | 夏鳥として渡来し、山地との移動時に見られる:クロツグミ・メボソムシクイ・センダイムシクイ・コサメビタキ(ヒタキ科) 越冬期の暖地への移動の時に見られる:ビンズイ(セキレイ科) | |
| 池 | 年中 | カワウ(ウ科)、カイツブリ(カイツブリ科)、カルガモ(ガンカモ科) |
| 秋〜春 | 冬鳥として渡来:マガモ・コガモなど(ガンカモ科) | |
| ダムや建物 の周り | 年中 | スズメ(ハタオドリ科)、ハクセキレイ・セグロセキレイ(セキレイ科)、ハシボソガラス・ハシブトガラス(カラス科) |
| 春〜秋 | 夏鳥として渡来:ツバメ(ツバメ科) | |
| 池 | 年中 | ミサゴ・トビ・オオタカ(ワソタカ科) |