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今月の話題:No.21

リュウグウノツカイ

深海には変わった形の魚がたくさん住んでいますが、自然史展示室の「深海の動物」のコーナーに展示してあるリュウグウノツカイもかなりの変わり者といえましょう。展示室のリュウグウノツカイは長さが3m50cmですが、10mにも達するものも知られています。

展示室の標本は色が白っぽくなっていますが、生きている時は、体の色が銀白色であり、頭の上にある髪の毛のような長いひれが赤いので昔の人には「竜宮の使い」とうつったのでしょう。また「竜宮のニワトリ」とか「人魚」とも呼ばれていたようです。

この魚は深さが100mから700mの深い海に住んでおり、下の図のように体をななめ上に向け、背びれを波打たせて沈むのを防いでいるようです。

リュウグウノツカイはアカマンボウ目というなかまに属しています。リュウグウノツカイの親せきにあたる種類には、サケガシラ・ユキフリソデウオ・アカナマダ・テンガイハタ・ナガユメチモドキなどがあります。いずれも同じように鮮やかな色をして、変わった形をしたなかまです。このなかまは新湊地方などでは「おいらん(花魁)」とも呼ばれています。なお、このうち、サケガシラとユキフリソデウオがこのコーナーに展示してあります。■

文:布村N
発行:昭和54年12月


富山市科学文化センター
作成 八田 2001.9.24.
最終更新 市川 2001.12.27.
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