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講座・富山の植物調査隊の活動方針 (講座は、平成27年3月に終了しました)

■「植物の名前を本気で覚えよう」

  これが「講座・富山の植物調査隊」講座の活動方針です。
  皆さんは「今まで植物の名前がどうしても覚えられなかった」、「区別点が分からない」といったご経験をお持ちではありませんか? そんなあなたに、豊富な知識と経験を持つ富山市科学博物館のスタッフが真剣にお手伝いいたします。

■「植物の名前を覚えるための基本的な方法」

  • 自然に親しむこと
  • 植物をじっくりと観察し、可能ならば手で採集すること
  • その標本をまじめに作ること       
  • その植物の名前を知って、生態や分類についても覚えること
   の4つです。 こうすることで、だんだんと植物のもつ形をつかんでグループ分けができるようになります。
 この講座ではこれらを総合的にサポートしたいと考えています。

■「具体的には」

1.年5回程度の野外観察会を開催します。
   ここで観察のポイント、自然の見方、採集のしかた、標本の作り方などを学んで下さい。 野外観察会全体での採集量は、基本的には科学博物館標本用に必要な最低数(1種類につき1~2点のみ)に留めます。少数のサンプルを有効に観察に利用します。
2. 野外に出られたときに、気になった植物や標本として残したらいいと思うものを自由に採集して標本を作って下さい。採集時の注意は別紙参照。
   採集や乾燥作業に必要な道具はお貸しします。科学博物館で標本乾燥器を使うこともできます。また、館内で名前を調べるときには、顕微鏡や文献が使えます。
3.標本を科学博物館へ持ってきて植物の名前を聞いて下さい。
   持ってくるタイミングは、次のとおりです。
  • いつでも  (あらかじめ電話などで連絡して下さい。)
  • レクチャー「標本スタディー」の時
    この時には、みなさんが持ってこられた標本を教材として、似たもの同士の区別点、観察の深め方、計画的な採集へのアドバイスなどを行います。顕微鏡で花や葉をぐんと拡大してみると、その植物の特徴が驚くほどよく分かります。図鑑も読みながら理解を深めましょう。
  • 毎週木曜日の午後
    この時間はたいてい、ボランティアの方と共に標本整理を行っていますので、この時間にも標本を持って来ていただいくことができます。もちろん標本整理をいっしょにやっていただくことも歓迎いたします。
    私たちは、標本を作るということが、植物の形と名前を覚えるための最も確実な手段であると考えています。多くの植物の名前を覚えたい方は、それだけ多くの標本を作製されることになるでしょう。野外観察会で生きた植物の生態を知り、標本から形を知るという作業を繰り返しながら、1つの植物により深みのある情報と経験を重ね合わせていってください。

■「標本は寄贈してください」

標本は、富山市科学博物館に寄贈してください
    皆さんが作成された標本は、当分の間、標本から十分な知識を吸収するために自身でお使い下さい。しかし、いつかは科学博物館に寄贈していただくことが本会参加の前提です。

  ●寄贈された標本の行く先は 
  1. 科学博物館が責任を持って収蔵庫に保存いたします。
  2. 収蔵された標本はいろいろな人が研究に利用されます。10万点を越える標本が整理されて きたので、県内の研究者を中心に研究に訪れる人が出てきました。なお一部の標本は、国内外の標本庫との標本交換に使われることもあります。
  3. 採集データをデータベースに登録いたします。
  4. データは富山市科学博物館データベースに登録されて、収蔵資料目録・富山県植物分布図作成に利用されるほか、地球規模生物多様性情報(GBIF)のデータベースにも登録されます。

    これまでに、「シダ植物(2002年)」、「合弁花植物(2003年)」、「離弁花植物1・2(2007年)」を発行いたしました。残りの分類群についても発行の予定です。
  ●標本を保存する目的は、富山県の植物に関する知識と存在事実の蓄積
   富山市科学博物館は、富山県にはどのような植物がどこにどれだけ生えているかという基礎的な情報を、確実な裏付け標本と共に集めて、富山の生物多様性・生物地理研究を支え、県民の知的要求にも応えていくことを仕事としています。確かなデータを備えた標本は、ある植物がその時代に存在したことを示す歴史的証拠としての価値をもつだけでなく、条件がよければ、DNAを取り出すことも可能であることから、標本保存は遺伝子保存としての重要性も担うようになっています。

■行事への参加のしかた

   

野外観察会

会員の場合  :参加予告をして下さい。
電話・FAX・E-mail・葉書・口頭・メモ書きのいずれかの方法で、
               「例文:自然調査隊の山森です。○月○日の野外観察会に出席します。」
とお伝え下さい。前日まで受け付けます。
(参加予告は、用意すべき資料数、歩くコースの設定、そして講師の気合いの入れ方に影響します。)

会員でない場合:公開行事に限り参加できます。1週間前までに参加申し込みをして下さい。
FAX・E-mail・葉書のいずれかの方法でお願いします。
 野外観察会は気象等の「警報」が出ていない限り開催しますので、この条件以外の 時は予定どおりに集合して下さい。状況に応じて柔軟にコースや時間の変更を行い ます。
なお、当日の参加・不参加は各自で判断して下さい。欠席連絡は不要です。
    

標本スタディー

  会員の場合   :予告不要です。時間内にお越し下さい。
  会員でない場合:公開行事に限り参加できます。申し込みが必要です。

■ニュースレター

  行事の案内、記録、話題の植物の区別点、会員同士のコミュニケーションなどを載せたものを年4回程度発行します。

■会員期間

   ・1年(年度末まで)。
   ・ただし、年度末までに登録継続手続きをすれば翌年度も継続可能。
   ・ただし、連続して12カ月間、1回も参加されなかった場合は、ニュースレターの
    送信を一時中断します。

■会費

  受講料は無料です。


■交通

  野外観察会に参加するための交通手段は、各自が責任を持って、安全で確実な方法を確保して下さい。交通費は、いかなる経路を選択された場合でも自己負担です。


■保険

  参加登録および申し込みされた方は、全員、富山市科学博物館が加入する行事保険の対象になります。ただし、この保険の補償額はさほど大きくありませんので、可能な限り個人でも傷害保険へ加入しておかれることをお勧めします。


■その他・制限事項

    ・園芸植物の名前や植物の栽培方法はご指導できません。
    ・この会は、栽培目的の植物交換の場ではありません。
    ・活動の基本方針に反する行動、または、会員の学習環境を阻害する行動をとられた場合
     には退会していただくことがあります。


現在、新規お申し込みを受け付けておりません。

参加の方は、道中お気をつけてお越し下さい。

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