音川層の化石
音川層は、今からおよそ1000万年~500万年前に堆積した地層で、県内の丘陵地帯に広く分布します。特に音川層の下部から中部にかけては幾つかの化石密集層がみられ、富山市八尾町城生地内にある露頭の一部は天然記念物「天狗平の化石層(てんぐびらのかせきそう)」として富山市指定文化財となっています。
音川層の貝化石のなかには、絶滅してしまった貝の化石もおおくありますが、現在でも生きている「アラスジサラガイ」や「ウソシジミ」などの貝の化石も含まれています。これらの貝は、いずれも浅く、やや冷たい海にくらす貝です。このことから、音川層が堆積した当時の富山には、現在の富山湾よりも浅く、やや冷たい海が広がっていたと推測することができます。
以下で紹介する化石は、富山市科学博物館ボランティア化石グループの皆さんが採集・整理された標本です。
二枚貝
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エッチュウカガミガイ
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ヌノメハマグリ
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チタニビノスガイ
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クサビガタオオノガイ
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アラスジサラガイ
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タマキガイの一種
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サルボウの一種
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シオバラザルガイ
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シオバラザルガイ
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ヒラウネホタテに似る種
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エゾサギガイに似る種
巻貝
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田中 豊 (2011) 富山市八尾地域における音川累層産化石の研究. 富山県博物館協会電子紀要.このページは当館元学芸員の田中豊氏が作成した内容に吉岡が加筆修正したものです。
従来の内容はウェブアーカイブを参照してください:WARP20140205
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