ごあいさつ
富山市長 森 雅志
科学技術が目覚しく進歩している現代社会にあって、オリジナリティあふれるアイディアや失敗を恐れない勇気とたゆみなく努力する姿勢が、大いに期待されております。
こうした中、ご承知のとおり、一昨年の12月に、富山市出身で高等学校卒業まで富山で生活され、勉学に励まれました田中耕一さんが、世界最高の栄誉であるノーベル化学賞を受賞されました。
このことは、私たち富山市民・県民にとりまして大変名誉なことであるとともに、これからの時代を担う子どもたちに大きな夢と希望を与えてくれました。また、田中さんの研究姿勢からは、物事へのあくなきチャレンジ精神や地道にこつこつと挑戦し続けることの大切さを改めて認識するなど、大きな刺激を受けたところであります。
富山市では、その精神を生かして教育振興に努めてまいりたいと考え、富山県内の小・中学生を対象として、新たに「ジュニア科学賞・とやま」を創設いたしました。
この賞は、作品の完成度よりも、田中さんの研究姿勢に見られるように、「すぐれた着想」、「ユニークなアイディア」、「粘り強い努力」といった視点で表彰することにより、子どもたちの豊かな創造性を育成し、物事に粘り強く努力を積み重ねていくことを奨励するものであります。
このたび受賞されました皆さんには、心からお祝い申し上げますとともに、さらなる研究に努められ、すばらしい成果を収められますよう、激励のエールを送りたいと思います。
終わりに、「ジュニア科学賞・とやま」が、富山の将来を担う子どもたちを勇気づけ、田中さんを目標に多くの子どもたちが科学にチャレンジするきっかけとなりますようご期待申し上げ、ごあいさつといたします。
平成16年2月23日