カワゴケの富山県内の生育状況
- ■どんなコケ?
- 明るい緑色をしており、細長く30cm程に伸びる大型のコケ植物です。全国的に減っており、絶滅危惧種に指定されています。

- ■どこに生えている?
富山県内ではわき水が多く流れる水中に生えています。コンクリートや石積みにくっついて、流れにたなびいています。生育場所の水路は、川幅30cm程の側溝から数mの川まであります。

カワゴケが生えている、わき水の流れる水路

カワゴケが生えている、わき水が多くながれる川

上の画像の川とは、別の川。撮影場所より上流で水がせき止められていたので水量少なく、わき水の噴出が見えます。
- ■富山県内の生育の状況を継続的に見ています。
カワゴケは、県内では平地のわき水の多い流れに生えており、そこは人の暮らしの影響を受けやすい場所です。生育場所が河川改修となったり、わき水の量が減ったり、海外の水草が繁茂したりで、カワゴケが生育できる場所も生育量も減っています。
富山の豊かな水に育まれているカワゴケ。
富山にカワゴケが生育することは、わき水が豊かで、郷土のもともとの自然が残っていることを示す証しの一つと思います。
この先の未来もずっと、カワゴケが生える流れであってほしいと思いながら、調査をしています。
富山県内のカワゴケについての読み物、報告文
読み物 とやまサイエンストピック「絶滅危惧種のカワゴケを増やす」報告文 富山県におけるカワゴケの分布と生育地の変化(2022年の報告)