![]() | ボランティア@ (第86回) |
前者は、五年前から行っている「城南公園フェスティバル」に代表される。ボランティアは企画段階から携わり、本番では全員一丸となる。ボランティア同士が一堂に顔を合わせる場としての意義も大きい。 後者については、学芸員がセンターの活動とシステムのすべてをボランティアに紹介し、学習機会と活躍の場をできる限り提供し、ボランティアの行動とアイデアを期待する。 センターの活動はいろいろあるが、欠けている部分もいっぱいある。例えば、展示室で常時解説することは不可能に近い。これを補って活躍してくださる方がいる。富山市の五十二歳の男性は毎週末、「科学文化センターボランティア」と書かれたライトグリーンのジャケットを着て展示室に立つ。観覧を始めるお客さんを笑顔で迎え、ナウマンゾウや巨大ザメの大あごの説明をしてくださる。同市内の六十三才の男性は平成十一年四月の新理工展示室のオープン初日から、ウォータージェットカッターの横に立ち、お客さんに使い方や原理の説明を親切にしておられる。現役時代に水道の水質管理をしていた技術を生かしての登板だ。 私たちは、人に出会える喜び、知識を増やす喜び、身につけたことをセンターの活動の中で実戦できる喜びを満たしてもらえるよう努力している。ボランティアの知識や経験になるような研修・学習プログラムを用意し、ボランティアとの会話を大切にする。 具体的にどのようにかかわるかは、ボランティア個人の自由である。私たちはボランティアには気兼ねせずにものを頼む。両者の間の敷居はかなり低い。センターとボランティアはそのようなパートナーシップで結ばれている。(太田道人 2000年8月15日掲載) |
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