2025年1月の星空
1月の夜に見える星座や天体を紹介します。
右の図は1月上旬の夜9時ごろ、1月下旬の夜8時ごろの星空です。
惑星の位置は中旬ごろのものです。
今夜は晴れるといいですね!
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上弦 | 7日 |
満月 | 14日 |
下弦 | 22日 |
新月 | 29日 |
2024年12月の 星空 |
火星の接近 | 惑星 | 星座 | 明るい星 | 二重星 | 2025年2月の 星空 |
火星の接近

火星が1月12日に約2年2か月ぶりに地球に近づきます。
前回(2022年12月1日)よりは地球に接近しませんが、前回同様望遠鏡で火星の模様などを見ることができます。
惑星
金星

1月の金星は宵の明星として、夕方の西南西の空に見えます。
今月は、金星と土星が並んで見え、20日に一番近づいて見えます。また4日は、金星のそばに月が見えます。
夜の星空観察会では、早い時間のうちですが、金星を見ていただけます。肉眼でも、ぜひ見つけてみてくださいね。
火星

1月の火星はふたご座のあたりにいて、 東の空に見えます。
14日は、火星のそばに月が見えます。
木星

1月の木星はおうし座のあたりにいて、 東南東の空に見えます。
望遠鏡でみると、木星にはきれいなしま模様が見えます。
また木星のまわりに「イオ」、「エウロパ」、「ガニメデ」、「カリスト」の4つの「ガリレオ衛星」が見られます。
11日は、木星のそばに月が見えます。
土星

1月の土星はみずがめ座のあたりにいて、西南西の空にみえます。
また土星のまわりには、「タイタン」をはじめとする衛星(月)もみられます。
5日は、土星のそばに月が見えます。
天王星

1月の天王星はおうし座にいて、南東の空にいますが、肉眼では見ることができません。
海王星

1月の海王星はうお座にいて、西南西の空にいますが、肉眼では見ることができません。
1月の星空観察会では、金星、火星、木星、土星、天王星、海王星を望遠鏡で見ることができます。
星空観察会は毎週土曜日の18:30~20:00です。ぜひ科学博物館にお越しください。
星座
オリオン座

南東の空に見える鼓(つづみ)の形が目印の星座です。
鼓の左上の赤くて明るい星が「ベテルギウス」、右下の青白くあかるい星が「リゲル」です。
真ん中にある三ツ星の下に雲のようなものが肉眼でも見えます。これが「オリオン大星雲」です。
オリオン大星雲の中では、星が新しく生まれています。
おうし座

天頂付近に見えるオレンジ色の1等星「アルデバラン」が目印の星座です。
アルデバランのまわりをよく見ると、小さな星がアルファベットのVの字の形に並んでいます。これは、「ヒアデス星団」という散開星団です。
また、アルデバランよりもさらに高いところに、いくつかの星が集まっているのが見えます。これが「すばる」です。
ふたご座

東の空にならんで見える黄色の1等星「ポルックス」と白色の2等星「カストル」が目印の星座です。
ふたご座は、星占いに出てくる星座として知られています。
ぎょしゃ座

天頂付近に見える黄色い1等星「カペラ」が目印の星座です。
このカペラを含めた5つの星が将棋の駒のような形に並んでいます。
おおいぬ座

南東の空低くに見える青白い1等星「シリウス」が目印の星座です。
シリウスは、地球から見える恒星としては一番明るい星で、町の中でも見ることができます。
こいぬ座

東の空に見える黄色い1等星「プロキオン」が目印の星座です。
プロキオンの他に目立った星がほとんどない、小さな星座です。
明るい星
シリウス

南東の空低くに見える青白い星です。
この星はおおいぬ座の星で、明るさは-1.5等、地球から見える恒星の中で一番明るい星です。
シリウスとは『焼き焦がすもの』という意味です。
地球からの距離は約8.6光年と、地球にかなり近いところにある星です。
プロキオン

南東の空に見える黄色い星です。
この星はこいぬ座の星で、明るさは0.4等です。
プロキオンとは『犬の前に』という意味で、おおいぬ座のシリウスに先駆けて、東の空から昇ってきます。
地球からの距離は約11光年です。
ポルックス

東の空高くに見える黄色い星です。
この星はふたご座の星で、明るさは1.1等です。
ポルックスとは、ギリシャ神話に出てくる、仲良しの双子の兄弟の弟の名前です。
地球からの距離は約34光年です。
すぐとなりには、白い星、カストル(双子の兄の名前)が並び、昔の富山では二つの星をあわせて「ふたつぼし」と呼んでいるところもありました。
カペラ

天頂付近に見える黄色い星です。
この星はぎょしゃ座の星で、明るさは0.1等です。
カペラとは『メスやぎ』という意味です。
地球からの距離は約43光年です。
アルデバラン

天頂付近に見える赤い星です。
この星はおうし座の星で、明るさは0.9等です。
アルデバランとは『後に続くもの』という意味で、その名のとおり、すばるの後に続いて、東の空から昇ってきます。
地球からの距離は約67光年です。
ベテルギウス

南東の空に見える赤い星です。
この星はオリオン座の星で、明るさが0.0等から1.3等まで変化する変光星です。
地球からの距離は約498光年です。
リゲル

南の空に見える白い星です。
この星もオリオン座の星で、明るさは0.1等です。
リゲルとは『足』という意味で、オリオンの左足のところにあります。
地球からの距離は約863光年です。
富山では、赤いベテルギウスと白いリゲルを源平合戦の赤旗と白旗に見立てて、ベテルギウスを「平家星」、リゲルを「源氏星」と呼んでいました。
シリウスとプロキオン、ベテルギウスをつなぐと「冬の大三角」になります。
また、シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲルをつないでできる大きな六角形が「冬のダイヤモンド」です。
二重星
アルマク(アンドロメダ座γ星)

アンドロメダ座の左足にあたる二重星です。
望遠鏡で見ると、オレンジ色の2.1等と黄色の5.8等の星がぴったりと寄り添って見えます。
地球からの距離は、約393光年です。
カストル(ふたご座α星)

ふたご座の二つ並んだ明るい星のうち、少し暗い方の星がカストルです。
望遠鏡で見ると、1.9等と3.0等の二つの白い星がぴったりと寄り添って見えます。
カストルをくわしく観測すると、二つの星がそれぞれ二つの星からなることが分かりました。
実はカストルは、さらにもう一組の二つの星がその周りを回っている、六重連星です。
地球からの距離は約51光年です。